こんにちは!
第108回薬剤師国家試験に290点台で合格!
現役薬剤師のなべさんです!
突然ですが、
あっという間にもう6年生
国家試験勉強を始めなければ!と思いながらも
範囲が膨大で何から手をつければ良いか分からない….
どの科目から始める?
暗記科目?苦手な化学?
迷ってばかりで、勉強を始められない
そんな悩みをお持ちのあなたへ!
この記事を読めば、
今日から取り組むべき、最優先教科がわかり
迷わず勉強を開始できて
合格に向け最短ルートで勉強できるようになります!

というわけで今回は、
薬剤師国家試験まで1年弱、
これから勉強を始めようとしている方へ
まず始めるべき優先度”高”の教科について
同じように勉強の始め方に迷い
焦ってばかりいた私の経験を踏まえて
お伝えしていきます!
私が国家試験を意識し始めたのは
6年生の4月末、就活が終わりに近づいた頃でした。
試験まで約10カ月…
「勉強しなきゃ!」とは思うものの、
どこから始めよう?と悩み
悩んでばかりで勉強が進まないことがストレスになっていました。
なので、焦りはあるけど勉強が手につかない
という気持ちはとてもよく分かります。
ですが、勉強順序が分からず効率の悪い勉強だと
どの教科も中途半端で身につかず
全く成績が伸びずモチベーションも低下
国家試験現役合格は夢のまた夢となります…..。

夢のまま終わらせないためにも
優先的に勉強すべき教科を押さえて
自身をもって国家試験に臨めるよう
今日から勉強を始めましょう!
そうすれば
悩んでいる時間がなくなり
毎日、不安なく効率的に勉強が進められます!
勉強が進んでいるという実感が湧くと
「自分だけ国家試験に落ちるかも」という不安も
薄れていきますね^^

では早速、
まず始めるべき優先度”高”の教科
について見ていきましょう。
ずばり、まず始めるべき科目は、物化生!!
以下3点で解説していきます。
- 物理・化学・生物を徹底攻略!
- 効率的な勉強法
- それぞれの科目のポイント
それでは1つずつ確認していきましょう。
1.物理・化学・生物を徹底攻略!

「見るだけで嫌!」という方も多いと思いますが、
まず始めるべき最優先科目は
物理・化学・生物です。
すぐに点数が伸びる科目ではないですが、
他の科目のベースとなる内容も多く
安定して点数を稼いでいくには必須の科目と言えます。
近年の国家試験では
科目の垣根を超えた問題が多くなり、
基礎科目の理解ができているかどうかで
目指せる点数の上限がある程度決まってしまいます。
物理・化学・生物、出題数は少ない!?
国家試験の科目別配点を見ると
物理・化学・生物の配点は、
必須問題15問/90問、理論問題30問/105問、実践問題15問/150問と
他の科目より少なくなっています。
「たいして出なくて難しいなら、できなくてもいいか!」と思ってしまったなら
それは違います!
基礎科目を捨ててしまうと
他の科目が理解できなくなり
成績が伸びなくなってしまいます。
例えば、薬理でスタチン系薬の作用機序が出てきたとき
脂質代謝が分かっていないと
「HMG-CoA還元酵素を阻害するとなんでLDLが下がるんだろう?」
と理解できないですよね。
物理・化学・生物だけの問題はそれほど多くないですが
薬理、薬剤、病態・薬治、衛生、実務と多くの科目に関連があるので
必ず早めに身につけましょう。
いつまでに身につければいい?
早めに勉強しなきゃいけないのは分かった
じゃあ、いつまでにできればいいの?
と思うでしょう。
物化生を完成させるべき時期、それは8月末までです。
「物理・化学・生物」は出題数は少ないけど重要!と話してきました。
しかし、3科目勉強しても合計60点分しか出題されません。
そのため9月以降は、どうしても
出題数が多い「薬理」・「薬治・病態」・「薬剤」・「衛生」
中心の勉強になっていきます。
「物理・化学・生物」は習得までに時間がかかる一方で、
理解すると忘れにくい科目でもあるので
早めに攻略して、9月以降は出題数が多い科目に集中できるようにしましょう。
2.効率的な勉強法

私を含め、苦手意識を持つ人も多い物化生
勉強に時間がかかるめんどくさい科目です。
しかし、完璧を求める必要はありません。
基礎科目の国家試験平均正答率は60%程度です。
半分ちょっと解ければ問題ありません。
みんながとれる問題は絶対落とさない!
それが勉強のポイントです。
正答率30%のような問題を解ける必要はないのです。
それでは、科目ごとに見ていきましょう!
具体的な勉強法
基礎科目の勉強は、まず問題集を解きましょう。
「そう言われても最初から問題なんて解けない!」
と思いますよね。
でも、参考書をじっくり読むのは絶対にNG勉強法です!!
前にも述べたように、基礎科目は
みんなが解ける問題=正答率が高い問題を落とさないこと
が重要です。
参考書を読んでいてもどこが重要か全くわかりませんし
読んだからといって問題は解けません。
解けなくても良いので問題集を見て
たくさん出題されているところ=出題頻度が高い重要範囲
から勉強していきましょう。
具体的な手順としては、以下がおすすめです。
①問題集(青問など)を見る
まずは問題文と設問を読み、自分なりの解答を出しましょう。
②参考書で解答を探す
青問を解いているなら、青本の該当ページをみて確認しましょう。
ここで時間をかけないように注意!
なかなか見つからなければ、いったん諦めて③に移りましょう!
③解答をみる
答えを確認したら、解説を読みましょう。
こちらも深追いしすぎず、
特に1周目は
なぜ解答がその設問が正答/誤答なのか
分かる程度に確認していきます。
解説文をすべて覚えようと思うと時間がかかり進まなくなってしまうので、
いったん後回しにして次に進みましょう。
ここで重要なのは③です。
問題の正答だけでなく、
そのほかの設問がなぜ誤りか説明できるように勉強しましょう。
国家試験は過去問の類似問題が全体の20%程度出題されます。
今回は誤りだった設問が
本番では正答として出題されるかもしれません。
参考書を熟読するよりも、問題集ベースで勉強するほうが圧倒的に効率的です!
ぜひ試してみてください。
3.それぞれの科目のポイント

ここからは、それぞれの科目のポイントをお伝えします!
物理
基礎科目3つの中でも難易度高めです。
頻出範囲、他の科目と関連がある範囲から重点的に始めましょう。
優先度高! 物理はここから始めよう!
- 放射線、放射能:衛生、実務でも出題され、得点源になります。
- 滴定(定量分析):計算問題でも知識問題でも出題。酸化還元滴定・キレート滴定・中和滴定・沈殿滴定など、まとめて整理しましょう。
- クロマトグラフィー:毎年出題される頻出範囲!
- NMR:ほぼ毎年出題。化学でも出題されるので、勉強しておきましょう。
- 酸・塩基:こちらもほぼ毎年出題の頻出範囲。比較的分かりやすく、得点源になります。
- 反応速度:薬物動態の計算を理解するためにも必須です。必ず勉強しましょう!
+α 第2優先範囲
- 束一性:上記に次いで頻出。10年で7回ほど。
- 分光分析:蛍光光度法、原子吸光光度法、紫外可視吸収スペクトルは、化学でも出題され、得点源になります。
化学
単独で勉強すると苦行ですが、他の科目に紐づけて勉強していくと、理解しやすいかもしれません。
物理と同様に、頻出範囲、他の科目と関連がある範囲から始めましょう。
優先度高! 化学はここから始めよう!
- 有機化学
- IUPAC命名法
- 立体化学
- アルカン、アルケンの反応
- 芳香族性(命名、反応)
- アルデヒド・ケトン・カルボン酸の反応
- 酸・塩基の強弱
- 分析化学
1H-NMRのスペクトル解析:物理の1H-NMR原理と合わせて理解しましょう。
- 生体分子と医薬品の構造:生体高分子やプロドラッグの医薬品構造など、生物や薬理にもつながるので、早めにおさえましょう。
- 生薬:代表的な構造、生合成経路は覚えると得点源になります。基原植物や薬効・効能は後回しがよいです。範囲は膨大なのに出題数は少ないため、出てきたものを覚える程度でよいです。
生物
生物単独の知識ではなく、他の科目と連携できる知識として覚えていきましょう。
どの範囲においても図の暗記が非常に大切です!
優先度高! 生物はここから始めよう!
- 生体防御反応、免疫系:特に免疫反応の流れ、免疫を担当する細胞、サイトカインは重要です!
- ホルモン:薬理や病態と合わせて理解しましょう。どこで合成され、どこで分泌されるのか図にまとめてみると分かりやすいです!
- エネルギー代謝:TCAサイクル、電子伝達系、β酸化など図で暗記しましょう。
- 遺伝情報:ヌクレオチドの合成経路を説明できるようにしましょう。実験問題でも出題があります。

基礎科目を制する者は国家試験を制する!
まず取り組むべき教科について
下記3点でお伝えしました!
- 物理・化学・生物を徹底攻略!
- 効率的な勉強法
- それぞれの科目のポイント
国試を終えた私からすると、
物化生を後回しにしたら合格できていないかもとも思います。
苦手で後回しにしたくなる気持ちはよく分かりますが、
みなさんも余裕がある今のうちから取り掛かりましょう!
まずは、毎日の勉強時間のうち1時間は物化生の時間にしてみましょう!
一度見につけたら、きっと武器になります。